こんにちは!くま吉です。(@hanatare_kuma)
これから子育て期に入る男性の中には、育児休業を取ろうか検討中の方もいるかと思います。
しかし現在の日本社会では、男性の育休についてなかなか情報がないため、二の足を踏んでいる方も多いかもしれません。
そんな私は、1年間の育休を取りました。
正直不安もありましたが、結果的には非常に充実した日々を過ごすことができました。
今回はその経験を基に育休取得をおすすめします!というメッセージを伝えたくて書きました。
これから育児を本格的に始めるというご夫婦や、男性で育休を検討中の方に特に読んでもらいたいです。
目次
男性の育休取得率は 5.14 %
H29雇用均等基本調査によると、女性の育休取得率は 83.2%、男性の育休取得率は5.14%です。
子どもが産まれたお父さん100人のうち、約5人が育休を取るということがわかります。
そして、その取得期間の割合は5日未満が最も多く、56.9%を占めます。
5日未満 | 56.9% |
---|---|
5日~2週間未満 | 17.8% |
2週間~1か月未満 | 8.4% |
1か月~3か月未満 | 12.1% |
3か月~半年未満 | 1.6% |
半年~1年未満 | 1% |
1年以上 | 2% |
(厚生労働省 「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要 より)
上の表からもわかるように、男性の育休取得期間は非常に短期間の割合が多いです。
5日未満が56.9%、1か月未満が83.1%、3か月未満が95.2%となっていて、1年以上の育休取得となるとその割合はわずか2%と極端に下がります。
5.14%の育休取得男性のうち、1年間の育休を取るのは2%ですから、
5.14 ÷ 100 × 2 ÷ 100 = 10.28 ÷ 10000 = 0.001028
つまり、子どもが産まれたお父さん1000人に対して、1年間の育休を取るのは1人という割合になります…。
なんということでしょう…。
どおりで、自分と同じように男性で1年間育休を取得したという身近な知り合いはたったの1人(教職現場では男性の育休取得自体が異例なことでした)。
まったく残念でなりません。
2020年度までに男性の育休取得率を13%まで引き上げるという政府の目標がありますが、現状はなかなか難しいようですね。
人生のほとんどが仕事でいいの?
彼女もおらず、結婚の「け」の字も見えない数年前から、私は育休を取得したいと考えていました。
それは、常に仕事仕事で追われる日々に疑問を感じていたからです。
自分の人生を仕事で埋め尽くされたものにしたくないと、強く思っていたからです。
朝から晩まで仕事仕事仕事…
社会に出て働き始めてからは常に忙しく、自分の時間を犠牲にしてまで働き続ける毎日でした。
朝早く出かけては夜遅くに帰宅し、その後も家で次の日の準備が続くという余裕のない生活。
独身の頃は自分のプライベートの時間を削り、なんとか時間を捻出していました。
しかし、やがて思考はストップ。
自分らしさがなくなり、季節の移ろいすら感じられない状態に。
起きて、食べて、働いて、疲れて、帰宅して、食べて、準備して、寝る…。
これが延々と繰り返される感覚でした。
こんな日々を続けることにどんな意味があるのだろう。
なんのために生きているのか分からない。
満たされない想いからか、週末にはお酒をしこたま飲みました。
目が覚めると、休日にも関わらず翌週の準備をしなくてならないため、そのまま布団をかぶって再び夢の世界へと逃避することもありました。
そんな終わりのない悪循環に耐えるため、いつしか余計に思考することを止めて生きてきた気がします。
愛する家族ができました
そんな私も、素晴らしいパートナーと巡り合えたことこそ人生最大の幸運でした。
子どもにも恵まれ、「世界にたった1人の息子の父」という役割が増えたのです。
出産を機に、今までのような生き方を今後も続けていっていいのだろうかと、本気で悩むようになりました。
愛する存在を幸せにしたい、そう思えば思うほど、現状の生き方が正しいとは思えなくなったのです。
結婚してからは、働くことへの意欲も高まりましたが、残念なことに仕事も増え続ける一方に。
これに家事や育児が加わり、さらに忙しくなっていきました。
仕事、育児、家事これらが際限なく増えていく中で、1日は24時間のまま変わりません。
誰にとっても平等ですが、要領の悪い私にとっては過酷な現実でした。
仕事が忙しくなると、当然子どもが起きている時間に帰ることができなくなります。
楽しそうにおしゃべりする声も聞けないし、抱っこして一緒に遊んであげることもできません。
それでも、生きていくためにはお金が必要で、お金を得るためには働かねばならないという現実。
自分と会えるように、子どもの就寝時刻を遅くしようか考えたこともありました。
しかし、幼い頃の規則正しい生活習慣は、親が子どもに伝えられる知恵であり、財産の一つと思っています。
自分の生活リズムに子どもを巻き込むことはしたくないと、就寝時刻は遅くしませんでした。
育休という選択をし、育児に専念する
当たり前のことかもしれませんが、育休を取ると仕事を免除され、育児に専念することができます。
仕事に追われることもなくなり、余裕をもって家事や育児に向き合うことができるようになります。
夫婦一緒に、目の前の子どもを見つめながら、その時その時に必要な手を差し伸べることができるようになります。
特に第1子の子育ては、全てが未知の世界です。
わからないことだらけの状態から、手探りで育児を進めていきます。
納得して選べる幸せ
初めて親になると、どんな小さなことでも疑問がいっぱいです。
そして親であれば、子どもにより良いものを与えたい、残したいと感じるのが自然だと思います。
新生児に適した室温は?
どんなものを着せ、お風呂はどう入れてあげればいいの?
授乳が楽になる姿勢やグッズはないのかな。
寝かしつけのアイディアは?
部屋のレイアウトをどうしよう…。
雑誌やネット上には、自分の求める情報が無数に存在しているので、簡単に手に入れられます。
ちょっとした時間で調べることができれば、知らなかった便利な知識を得て、育児がぐっと楽になることもあります。
しかし仕事をしながらの育児となると、夫婦で調べたり話し合ったりする時間は、なかなかありません。
結局時間のある方が調べ、1人で判断して行動することになります。
多くの場合、それは女性かもしれません。
自分が納得できないまま何かを決めて進むときって、不安がつきまとうものです。
自分が納得して選んだ道なら、たとえ上手くいかなくてもその結果を受け止められるものですが、そうでないならきっと後悔が残ると思うのです。
私は、調べたり悩んだりする時間も含めて、妻と一緒に共有していきたいと考えたのでした。
新米父ちゃん、くま吉の場合
私はいろいろと情報を収集するのが好きです。
その中から自分に合ったものを選び、活用しながら自分をスキルアップさせています。
初めて何かをするときにも、「とりあえずやってみる」ではなく「〇〇はだいたいこんな感じ」という感覚がつかめるくらいまで、あれこれ調べまくります。
沐浴をするときは、赤ちゃん用のボディソープのようなものがあるのか…
ガーゼを使うんだな。耳を指で押さえてあげないと水が入っちゃう。
えっ、制限時間!?10分以内に服を脱がせて、洗って、服を着せるの!?
知らないことばかりで、調べて触れる新しい情報はとにかく新鮮でした。
産まれたばかりの息子を落とさないようにこわごわと抱きかかえて、普段しないような姿勢でする沐浴はどきどきの連続でした。
実際にやってみると、いろいろ想定外のことがあるものですから。
息子は、初めは大人しくしてくれていましたが、お腹の上にガーゼのようなものがずれ落ちると、不安なのか途端に泣き出しました。
唇をにゅうっと突き出したときは、湯船の中にう〇ちをするので対応に追われました。
あまりに頻繁にするので、沐浴用のお湯とゆっくりつかるためのお湯の2つを作って対策していた時期もあります(笑)
家事や育児について一つひとつ調べながら試し、スキルアップしていくと、夫婦のお互いの考え方や人間性についてもさらに理解を深めることができます。
実はこの家事や育児についての考え方というものがけっこうくせ者で、子どもが大きくなればなるほど、この考え方の違いによってぶつかる夫婦も多くなると聞きます。
育児がスタートしたときから、きちんと一つひとつ向き合って話しあうことで、お互いの想いや考えを共有し、夫婦共に成長していくことができます。
そして何より、スタートが同じ段階から育児に積極的に関わっていくことで、確実に夫婦両方の育児スキルが上がっていきます。
家事、育児について、夫婦のどちらも同じようにスキルを持っている。
これは、お互いにとてもメリットがあります。
- 得意な内容について教え合ったりカバーしたりできる
- どちらかが体調を崩したときにすぐフォローできる
- 自分がやらないと!というプレッシャーや責任感を小さくすることができる
一言で言えば、余裕ができます。
替えがきくのです。
「自分ができなくても、パートナーもできるから」
この考え方ができるだけで無限のプレッシャーから解放され、力が湧いてくるように思えるのは私だけでしょうか。
まとめ
今回は、これから子育て期に入るご夫婦や、育休取得を検討中の男性に特に読んでもらいたいと思って書きました。
周りを見渡すと、あまり長期間の育休取得者は見当たらないかもしれません。
それによって、いろいろなデメリットばかり強調されるように感じるかもしれません。
しかし、私は育休を1年間取得して本当に良かったと思っています。
産まれて間もない我が子を抱きながら、一緒に “始めての〇〇” に挑戦する心境は、きっと育休を取得して良かったと実感させてくれることでしょう。
もしも、育休を取得するかどうか迷っている方がいたら、くま吉にご連絡ください。
迷っているあなたを、後ろからどんっと押して差し上げます(笑)
思い切って飛び込んでみると、たくさんの知らなかった世界に出会えると思いますよ。
それではまた。
くま吉でした!
あなたにたくさんの幸せがありますように♪